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昼行燈φ ★:2008/03/10(月) 20:56:12 ID:???
布施 太郎記者
【東京 10日 ロイター】 東京スター銀行<8384.T>に対する投資ファンド、アドバンテッジ・パートナーズ(AP)の株式公開買付(TOB)が7日成立した。
これにより、東京スター銀は今夏にも上場廃止になる。
2005年の上場以来、市場で取引されていた期間はわずか3年弱。市場関係者からは、今回のディールについてファンドによる企業転がしで、市場のモラルに反するのではないかとの指摘も出ている。
<上場廃止か否かは、ファンドの都合>
「法令的には問題はない。しかし、モラルの問題は残る」――。金融庁幹部は、今回の上場廃止の経緯をこう評価する。
同銀の筆頭株主は、米投資ファンドのローンスター。破たんした旧東京相和銀行を2001年に400億円で買収し、2005年10月25日に東証1部へ上場させた。
ローンスターは約30%の株式を約830億円で売却し、得た利益は約700億円。初値は41万5000円となり、公開価格43万円を3%下回った。
主幹事だった日興シティグループ証券には「ローンスターに儲けさせるために、公開価格を割高に設定した」(大手証券幹部)との批判が浴びせられた。
今回のTOBは、ローンスターが上場時に売り残した約68%を売却するためのものだ。
上場以降、この持ち分売却を狙っていたローンスターは昨年、2回の入札を実施。関係者によると最終入札に残ったのは米投資ファンドのTPGと
外資系投資ファンドのRHJインターナショナル(旧リップルウッド)、それにAPの3陣営。結局、1株42万円のTOB価格を提示したAPが競り勝った。
APはその後、TOB価格を1株36万円に引き下げたが、ローンスターは今回のTOB応募で売却代金1700億円を得て、1400億円の利益を手に入れた計算になる。
その代償が、東京スターの非上場化というわけだ。
ローンスターのアドバイザーを務めたクレディ・スイス証券・M&A統括本部長の小谷野薫氏は「非常にクリエイティブなディールだった」と自賛するが、
国内投信会社のあるファンドマネージャーは「東京スター銀はファンドの都合で上場されて、ファンドの都合で上場廃止になった」と解説する。
中には「こういうのを企業転がしと言うのではないか」(大手銀行運用担当幹部)との指摘さえ出ている。
しかも、TOB価格は公開価格どころか、初値も下回った。
「東京スター銀株価は30万円台でも割高」(外資系証券幹部)との見方もあるが、
「銀行株だからと長期投資のつもりで買った個人投資家もいた。損切りを余儀なくされた人もいるだろう」と先のファンドマネージャーは言う。
冒頭の金融庁幹部は「日本のマーケットには少数株主の利益をどう守るのかという考えが希薄だ。今回の一件は、ファンドも含めた法人の支配株主による横暴の一例だ」と批判する。
http://www.worldtimes.co.jp/news/bus/kiji/2008-03-10T123527Z_01_NOOTR_RTRMDNC_0_JAPAN-307367-1.html
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